2008-05-14

守り。

さて、月に2回のNYの日なので、
朝からマンハッタンに出ています。
マンハッタンオフィスはミッドタウンにある図書館。
電源も、インターネット接続も無料なので助かります。

難を言えば、話ができないことでしょうか?
面談場所には使えないし、
電話に出るのにも階段に出なければなりません。

あと、飲食および、居眠り禁止でしょうかね。
お弁当を持ってきて、広げたり、
あと、どうしても眠くてしょうがない時でも、
座ったままうとうともここでは許されません。
警備員が回ってきて、「ここは寝るところではありません」と
堅いことを言われます。ごもっともですが・・・。

昨日、ある集会で話をしながら感じたのですが、
わたしたちは結構過去の「よかった」経験を忘れてしまっている、
そして、痛みの経験を覚えている、
そして、その痛みの経験の記憶がわたしたちの行動にかなりの影響を与えてしまっている、
のではないかと・・・。

私の場合は「いろいろ考えて、言いにくいことだけれども、どうしても言った方がいいだろう」と思ってお話ししたことが裏目に出てしまった経験、それを鮮明に覚えていて、本当にお話しして良かったなあ、という経験を忘れてしまっている、ということでした。

もう20年くらい前のことですが、
ある人に「どう思いますか、正直に言ってください」と聞かれて、
そうか、と思い、いつも感じていることを、ストレートに話しました。
もちろん、「愛を持って真実を語る」という気持ちで。
でも、彼は私の言葉を受け入れられなくて、
切れて、自分の正当性を一生懸命に弁護して、
それ以来自分には寄りつかなくなった経験があります。

そういうことはいつまでも心に残ります。
そして、「正しいと思うこともあまり言わない方がいいのかな」と守りの気持ちにさせます。
言った自分が傲慢だったのかもしれない、と罪意識を感じたりします。
(もちろん、実際そういうこともたくさんあると思いますが・・・)

でも、昨日、お話ししながら、自分が勇気を持ってお話をしたら、
それを本当に真剣に受け止めてくれて、
事態が好転した経験はなかったかなあ、と思いだしていました。

そうしたら、思い出したんですね。
すっかり記憶の山の中に埋もれていて、
普段は意識していなかったこと。

高校のオケで、
経験は長いんだけれども、
どうしても楽譜通りに吹けない後輩がいました。
その理由ははっきりしていました。
「練習しない」の一言に尽きました。
そして、できなくても何とも思っていないかのような
彼の態度に怒りを覚えていました。

金管リーダーをしていた私は、ある時、勇気を出して、
個人的に一緒に練習をしようと彼を誘い、
彼に直接、ストレートに彼の問題を指摘して、
もっと練習をすべきこと、
そして、そのために自分も一緒に時間を過ごしたいことを伝えました。
きついことも言ったと思います。

彼は変わりました。
自分がどんなに甘えていたか、
甘く考えていたか、気がついたのでした。
そして、彼は真剣に練習しました。
ある程度の経験があるので、
ちゃんと練習をすれば、楽譜通りに吹くことができたのです。

それが金管全体、いやオケ全体の雰囲気を変えたことは言うまでもありません。

そういう経験を忘れてしまっているんですね。

人間って(自分って?)そういう傾向があるんだと思います。

聖書の言葉を思い出しました。
「主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。」詩篇103:2

神さまが与えてくださった良い経験、忘れないでいつもいつも思い出して、
神さまを信頼して、歩んでいきたいと思いました。

さて、昨日の聖書。
昨日はサムエル記第一2章11-21節。

「少年サムエルは、主のみもとで成長した。」21節。

「日々のみことば」誌で、
幼子サムエルを取り巻く状況は恐ろしいものだったことが述べられています。
確かに、サムエルにとって直接のロールモデルになるべき
エリの子供たちは、恐ろしい罪を犯していました。
そして、祭司エリは霊的なことのわからない指導者でした。

そして正しいことを自分の子供たちにも強く言えない、
子供たちの性的な罪を聞いても、
彼らがそれを指摘された時に悔い改めなくても、
彼らを免職出来ない指導者でした。

でも、そんな中でも、サムエルは守られました。
そして、神に用いられる人になったのです。

環境がわたしたちに与える影響は本当に大きいものです。

でも、環境よりも大きな方がおられます。

「神さまよりも大きな、力強いものはこの世に一つたりとも存在しない」

もう一度思わされました。

「恐れるな。私たちとともにいる者は、彼らとともにいる者よりも多いのだから」(列王記第一6:16)

神さま、
あなたがどんな環境の中でも、
わたしたちを守ってくださる方であることを感謝します。
どうか、今日も教会の一人一人の歩みを守ってください。
特に子供たちをその取り巻く環境の中で、
守ってください。

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