2013-06-05

陰にある魅力

今日はクロッキー教室でした。
これは、なんというか、私にとって「心のリハビリ」みたいなところがあります。

子供の頃、絵が下手で、授業中に描いていたものを、先生に取り上げられて、みんなに「こういう風にやっちゃダメだよ」と「悪い例」として紹介されたこともあって、苦手意識が自分の中にあります。ですから、このクロッキー教室に参加するのもちょっとコワかったです。(教会のプログラムで私も参加するのですが・・・)

でも、このクラスの先生が、「それは個性だから・・・」と言ってくださるので、私もだんだん、楽しんで描けるようになってきました。時々、欲が出て、見栄が出て、人と比べて苦しくなるのですが、そんなことの繰り返し、それもリハビリの一部だろうな、とぼちぼちやっています。

そんなクロッキー教室に、今日はSumio Inoueさんが顔を出してくださいました。

この方、和紙の上に写真を焼き付けるという手法で、味のある深みのあるアートを世に出しておられる方です。



こちらから作品を見ることができます。
http://www.sumioinoue.com/index.html

私は何年か前にこの作品を見た時に、しばらく釘付けでした。
http://www.sumioinoue.com/en/portfolio/work_40.html

きょうお話をお伺いしたら、和紙の厚さは1.5センチくらい。
これ以上厚くすると、写真の焼き付けのために液につけておく時に、
ぐずぐずになってハンドルできなくなってしまうそうです。

そして、20年あまりで作った作品は80点ほどだそうです。

ご本人の言葉はこちらに。

その方が、きょうこんなことを言っておられました。

「陰になって、よく見えないところに、何があるのだろう?と人の目は吸い寄せられる」と。

本当にそうだなあ、と思わされました。
そして、それと聖書のメッセージはどうつながっていくんだろうか、と考えさせられました。

だいたい、聖書は、神様は「光」であって、イエスは「光」として来られて、イエスを信じた時に、私たちも「光」となるんだと語っています。御言葉は私たちの足の「ともしび」、道の「光」です。

ですから、「陰」とか「くらいところ」とか、ないのかなあ、と思ったりもしました。

でも、誤解を恐れずに言うならば、正直なところ、私自身、人間として惹かれるのは、
いつでも「ハレルヤ!」とまぶしいくらいに輝いている人ではなくて、
なんだか、陰があって、その中でもがくように神様に向かっている人。

ちょうどInoueさんが、今日のお話の中で陰になってよく見えないところには何があるんだろう?と気になる、と言われたのと同じように、人の中の陰になってよく見えないところに、そこには何があるんだろう?と心が惹かれるのです。

「どこまでも着いていきます!」とイエスさまに言って、でも三度もイエスを知らないと言ってしまって、男泣きに泣いて、それでも、イエスを慕って、弟子たちの交わりの中に残ったペテロ。その背後にはイエスご自身の祈りがあった、と聖書は語っています。

「神さま、私からこれを取り去ってください!!!」と必死に祈って、でも、その祈りが違った形、つまり「わたしの力はあなたの弱いところに完全に表れる」という形で答えられて、それによって、立ち上がっていったパウロ。

そんな彼らの中に、魅力を感じるのです。
魅力と言うか、自分を見ているような気になって、そこに注がれる、神の恵み、神の力に感謝があふれてくるのです。陰の中の魅力。もっともっと掘り下げてみたいテーマです。

Sumio InoueのNYでの個展はこちら。

June 5 – 23, 2013
84 Orchard Street(btw Broome & Grand)New York, NY 10002
info@artifactnyc.net
212.475.0448
Wed – Sun, 12 to 6 PM

さて、ちょうど一週間前、5月29日(水)の「日々のみことば」
5/29はルカによる福音書3章でした。

「わたしよりも力のあるかたが、おいでになる」16節。

バプテスマのヨハネ。
彼はイエスを紹介することが使命だった。
イエスが注目されればそれで十分だった。
それが喜びだった。

私もそうだろうか。
イエスが注目されればそれで十分だと思っているだろうか?
問われたように感じた。

いや、そうだと思っている。
でも、本当に一点の曇りもなく、そう言えるだろうか?

イエスが注目されることが喜びとなり、
それがたとえ、自分を通してでなくても、
誰か他の人が大きく用いられても、
それを喜びとする、そんな者であることができますように。

イエスさま
あなたが注目されることが私の願いです。
本当にそうです。そのような生き方をさせてください。

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